公開日:2020年7月26日 最終更新日:2020年7月26日
東南アジアでは昔から、蓮の葉を貼り飾る文化があったそう。葉脈を活かしてアートを描くボタニーペインティングは、「自然のものは1つ1つ違っているからこそ、神秘的で美しい」を味わうアート。「失敗」というフィルターで自分を規制しているのは自分自身なのだと知ることで、「私らしさ」が開花するのです。
自然のものは1つ1つが違っているからこそ、神秘的で美しい
「子供のときから「自分の気持ち」とか「想い」などの感覚みたいなものを何かの形に出して表現するのが、すごく好きだった」という、La couleur主宰 加藤優子さん。
東京・北海道を拠点に、色彩やアートを通して「心を豊かにすることの大切さ」を伝えている加藤さんがボタニーペインティングと出会ったのは数年前。
「色の組み合わせから広がる様々な世界を想像することが好きだった」加藤さんに、ボタニーペインティングの魅力を伺いました。
「ボタニーペインティングと出会ったとき、蓮の葉のもつ神秘的な魅力に惹きつけられました。素材が自然なものなので、大きさや模様が1枚も同じものはなくて…。1つ1つが違っていることが素敵だな…と思ったんです」と、加藤さん。
インテリアとしても素敵な魅力を放つ「ボタニーペインティング」
「ボタニーペインティングは、天然の蓮や菩提樹、モンステラの葉を自分で並べて貼付けた後に、葉に着色するアートです。完成した作品は世界でひとつだけのインテリアとして飾ると素敵ですよ。
私自身が、この「蓮の葉アート」に魅了され、初めてペインティングした作品は今でも家に飾っています」と、加藤さんはおっしゃいます。
東南アジアでは昔から、蓮の葉を貼り飾る文化ががあったそうで、葉脈を活かしてアートを描く、神秘的な時間を楽しんでほしいとのこと。
「失敗」という概念がないから、可能性がどんどん広がる魅力を味わってほしい
「絵では描いていくと、「右がおかしい…」とか「曲がっちゃった…」とか「ここが違うな…」とか、そういう失敗のようなものがあるんだけど、ボタニーペインティングでは、1回塗っちゃったものが「なんか違ったな…」と思えば塗り替えが可能です。
絵と違って、アクリル絵の具でペインティングしていくのですが、失敗がないんです。どれだけ塗っても、塗り重ねた作品から可能性が広がっていくのが魅力です。
また自分一人でやってもいいんだけど、大勢でやることで刺激があって…。アイデアや発想の相乗効果で、一人でやるときと違うものが生まれていくんです。それがこのワークショップの醍醐味ですね」と、加藤さんはおっしゃいます。
アートでは心理が可視化されるので、嘘がつけない
「私がアートや色彩を教えるときは、私の感性のフィルターを通して、「あなたの可能性は、もっと、もっとあるんだよ!」と伝えたいんです。アートでは嘘がつけない。心理がそのまま可視化されるので、とても奥深いんです」と、加藤さんはおっしゃいます。
アートを教えていると、フィーリングのような、感性や感覚で「この人の、ここを伸ばそうかな…」というポイントがよく見えるそうです。
とはいえ、加藤さんは「話す」ことで、相手に微妙なニュアンスを伝えることが苦手。レッスンのどのキッカケで、どういう言葉を掛けたら、また掛けなかったら、この人の「良さ」が伸びるんだろう…と、毎回自分の中で考え、相手に合わせながら変えていくそうです。
アートは感性。
「感じること」のキッカケを、加藤さんのボタニーペインティングで見つけてみてはいかがですか?
【取材協力】
アーティスト
La couleur 主宰 加藤優子さん
色彩が人のカラダと心に影響を及ぼす事に感銘を受け、色彩心理を学ぶ。色彩やアートを通して「心を豊かにすることの大切さ」を伝えるため東京・北海道を拠点に活動。企業イラスト制作やラジオ・情報誌などのメディア出演多数。
取材・文 / エルシーラボ編集部