公開日:2020年2月28日 最終更新日:2020年2月28日
「働き方改革」という言葉が浸透し、世の中にはいろんな働き方があり、自分にあった働き方を見つける時代になりました。転職や起業・フリーランスも1つの働き方の選択です。「自分らしく働く」ためには、選択と決断が必要です。誰かの働き方と比較するのではなく、あなたらしい働き方を見つけましょう。
「想い」「情熱」「在り方」で自分の未来を切り拓く!
現在、コミュニケーション・スピーチトレーナーとして全国で企業研修や講演講師を務める、元RKB毎日放送のリポーター加藤あやさんに、ご自身の転職や働き方についてお話を伺いました。
「自分自身がどのような想いをもって、どのような在り方で働くのか、その情熱はどのくらいあるのか、それが仕事を通じての人生の選択。
「やりたい仕事」「なりたい姿」への方法やスキルは本を読めば分かりますし、練習を重ねれば身につきます。
働くことに充実感がないのなら、「無理かもしれない」と諦めて、自分の中の「想い」「情熱」「在り方」に蓋をして見ないようにしているのかもしれません」と、加藤さん。
自分の中の「想い」「情熱」「在り方」で、リポーター・パーソナリティーという華やかな仕事の座を勝ち取った加藤さんのストーリーのように、自由な発想で自分の未来を切り拓いていきましょう!
「話す職業」を目指し、その方法を模索した大学時代
「私は子供の頃からお喋りが大好きで、将来は絶対話す職業に就こうと漠然と思っていました。
それが自然と「ラジオのパーソナリティーになりたい!」という思いに変わり、大学時代に突然、「そうだ!大学を辞めてトークの勉強ができる場にいこう!」と思い立ったのです。
プロの話し手になるための方法が書かれている本を1冊購入して、トークの勉強をするべく東京の専門学校に行こうと思いましたが、母親に反対され、玉砕されました(笑)
さすがに私も「唐突過ぎたな…」と反省しつつも、大学4年生の時にラジオのパーソナリティー養成講座に参加し、約半年間、同じ目標を持つ仲間たちと共に学びました。
しかし、その後は特に何もない。そんなに甘い世界ではないので、当然です。
それでも、どうしてもラジオのパーソナリティーになりたかった私は、大学卒業後の1年間は地元の長崎で働き、お金を貯めて東京の専門学校に行こうと決意して、卒業式後、実家のある長崎へと戻りました」
施設で働いていた私が、出会ったディレクターさんに猛烈アプローチ!しかし、進展はない…
「地元のある施設で働き始めた、当時22歳。
その施設は自然災害や自然の猛威を学び後世に伝えるのが目的の施設で、連日旅行客や修学旅行生が来館していました。そして、来館者の方々に施設内を案内・誘導するのが私の社会人1年目の仕事でした。
新しくできた施設ということもあって九州各県からのテレビ取材が多く、あるテレビ局の取材時に私が施設の案内係代表としてインタビューを受けることになったのです。
インタビュー終了後、私はディレクターさんとレポーターさんに自分の名刺を渡しました。
そして「将来、話す仕事に就きたいんです!」と、積極的の上をいくグイグイさでアプローチしました(笑)
レポーターさんには電話番号まで教えて頂き、その日の夜に電話をしたことを今でも覚えています。
ところが、これまた進展ナシ…。
地元での1年間のリミットも終わりが近づき、その間に受けた地元のテレビ局・ラジオ局のオーディションにも落ち、更には東京進出に急に不安を感じた私は、鞄1つで大学時代を過ごした福岡へ飛び出しました」
失意の中、チャンス到来!チャンスがチャンスにつながる!
「失意の中、昼夜アルバイトをしながらの不安定な日々。ある日、母親から1本の電話がかかってきました。
電話の内容は、地元の施設で名刺交換をしたディレクターさんが『どうしても私に会いたい!』とのことで、聞けばそのディレクターさんが私に連絡を取りたくて施設に電話をしたところ、既に私は辞めてしまっていて、施設の受付の女性を介して実家に連絡があった…ということでした。
私は、すぐにそのディレクターさんに電話をし、テレビ局に伺い、お会いしました。その1か月後には私は生放送の中継レポーターとして毎日テレビに出演していました。
また、地元の施設でお会いしたレポーターさんに「ラジオのパーソナリティーになりたい!」と熱く語ると、私をラジオ局に連れて行ってくださり、その1か月後には週1度、ラジオ番組に出演していました」
出会いをつなげると「想い」「情熱」「在り方」がチャンスを運んでくる
「あれから約15年。たくさんの出会いがあり、出会いが出会いをつなげ、その度に、私は自分の「想い」や「情熱」を伝え、いまの私がいると実感しています。
方法やテクニック、スキルはもちろんとても大事です。
しかし、その前に自分の心の中にある「想い」や「情熱」、そして自分自身の「在り方」が大切です。それが言葉や行動となって表れ、その結果が、いまのみなさん自身なんです。
選択して結果が生まれ、その結果をどう調理するのか…も選択です
「22歳の社会人1年目のときに、
- ディレクターさんとレポーターさんに名刺を渡す
- 地元を出て福岡で暮らすという
この「選択」をしていなければ、出会う人とも出会っていなかったでしょう。いまは違う場所で違う仕事をしていたかもしれません。それも私の選択であり、私の人生です。
「私は、いまのままで良いのだろうか?」
「私が本当にしたいことは何だろうか?」
そんなふうに思い悩んでいる方がいれば、まずは自分の心に問いかけてください。
「私はこうなりたい!」「私はこれがしたい!」」と、大きな声でいえるのであれば、それはきっとホンモノです。
その想いを現実のものにするために、まず、あなたが「選択」をすることで、結果が生まれます。そして、その結果をどのように調理していくかも、また選択です。
さぁ、あなたは、どんな選択をしますか?」
【取材協力】
コミュニケーション・スピーチトレーナー
Act communications代表 加藤あやさん
大学卒業後RKB毎日放送リポーター、天神エフエムパーソナリティーを約3年間務める。その後、研修会社の講師を経て2014年に独立。現在は企業研修、個人レッスン、講演にて話し方等を指導。また司会業もこなす。
マンがでわかる雑談力があがる本 加藤あや監修 (鋤谷亜弥)
取材・文 / エルシーラボ編集部