公開日:2020年3月18日 最終更新日:2020年3月18日
コミュニティは「人の集まり」です。大きくなるということは、所属する人が増え、個性や想いがぶつかり合うこともあります。そんな「集団」の真ん中で舵取りするのはリーダー。前編に引き続き、札幌の女性起業家コミュニティである一般社団法人North-Woman代表理事 繁富奈津子さんに「コミュニティ継続の秘訣」を伺いました。
コミュニティを差別化するキーワードは「信頼度の大きさ」
Q.知り合いがいないところから、行政や創業支援機関との連携!勇気がいる発想だと思いますが、信頼度が上がりますね!
A. そうなんです。他のコミュニティと差別化するためにも信頼度は大事だと考えました。
しかし、私にとって、行政や創業支援機関との連携は人生初めての経験でしたので、私自身にビジネスマナーが身についていない恥ずかしさ、こんな話を聞いてもらうのは場違いではないだろうか…という迷いなど、行政の担当者とのお話は、毎回緊張と不安がいっぱいで、慣れるまでに時間がかかりました…
徐々に行政にご協力頂くイベントが増え、今ではありがたいことに、行政の方から仕事や情報誌への掲載依頼などをいただく機会が増えてきました。
コミュニティ継続には、必ず訪れる「解散のピンチ」を乗り越えていくことがポイント
Q. すごいですねー!では、今までにコミュニティ継続のピンチはありましたか?
A. ピンチはいろいろありました。一緒に活動してきた仲間がNorth-Womanを離れる時が一番辛かったですね。
自分の力不足を感じ、「私は何のためにNorth-Womanの活動をしているんだろう…」と悩み、「解散しちゃおうかな…」と考えたことは何度もありました。
Q. どうやって解散のピンチを乗り越えたのですか?
A. まずは自分のモチベーションを切り替えました。「何のため」という考え方を改めて、「自分のため」「自分と成長してくれる仲間のため」と切り替えました。
そうすると、活動に賛同してくれる仲間・周囲への感謝の気持ちが、今まで以上に強くなりました。
これからのNorth-Womanの取り組みは、「1人でも多くの女性が笑顔になれるお手伝い」
Q. どんどん発展していっているNorth-Womanですが、これからの展開として、どんなことをやっていきたいですか?
A. 具体的な展開はまだ決めていなのですが、North-Womanは北海道に住んでいる女性が
どこにいても自分らしく「生きる・働ける・笑顔」でいられる環境を目指しています。
今までは札幌が中心だった活動が支部活動を通し広がり、1人でも多くの女性が笑顔になれるお手伝いをしたいと思っています。
繁富さんの考える「コミュニティを継続させるポイント」とは?
最後に、「繁富さんが考えるコミュニティを継続させるポイント」を伺いました。
「North-Womanメンバー内で大切にしている事は、尊重・信頼と平等です。North-Womanでの決まりは「過剰な営業や勧誘は禁止」これだけです。他のルールはなく、それぞれのペースを尊重・信頼関係で存続しています。
「North-Woman」は、私含めメンバー全員の総称です。
メンバーのNorth-Womanへの関わり方のスタンスは、それぞれ違いますが、誰も否定する事もなく互いを認め合い、尊重しあえているからこそ継続できているのだと思います」と繁富さんはおっしゃいます。
人がたくさん集まるコミュニティだからこそ、個性や想いがぶつかり合うこともあるはず…。そんな「集団」の真ん中で舵取りするのはリーダーです。繁富さんのリーダーとしての姿や在り方が、North-Womanが発展・拡大しながら継続している秘訣なのでは?と筆者は感じました。
これからが楽しみな、北の大地の女性起業家コミュニティです。
【取材協力】
一般社団法人North-Woman 代表理事
繁富奈津子さん
2015年任意団体としてNorth-Womanを発足。北海道内で女性の起業や社会参画をテーマとして、交流会やセミナー・イベントを開催。2017年「未来を創る女性懇話会」にて、高橋はるみ前北海道知事と懇話。2019年一般社団法人North-Woman設立。
取材・文 / エルシーラボ編集部